肌の赤みの原因とは?タイプ別の特徴と正しい対処法について

肌の赤み

頬や鼻、あごなどに現れる肌の赤みに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

肌の赤みにはさまざまな原因があり、原因によって症状の特徴や対処法が異なります。

赤みの原因を正しく理解することが、適切なケアへの第一歩となります。

肌の赤みの原因は、大きく分けると炎症、毛細血管の拡張、バリア機能の低下の3つに分類できます。

本記事では、肌の赤みの原因をタイプ別に詳しく解説し、それぞれの特徴と対処法についてご紹介していきます。

肌の赤みの原因は大きく分けて3つのタイプがある?

肌の赤みの原因は、炎症や刺激によるもの、毛細血管の拡張によるもの、バリア機能の低下によるものの3つのタイプに大きく分けられます。

肌が赤くなる現象には、必ず何らかの原因があります。赤みの原因を理解することで、自分に合った適切なケアを行うことができます。

1つ目のタイプは、炎症や刺激による赤みです。ニキビ、肌荒れ、日焼け、かぶれなど、肌に炎症が起きることで赤くなるタイプです。炎症が起きると、その部分に血液が集まり、赤みとして現れます。このタイプの赤みは、炎症が治まれば改善することが多いですが、ダメージが残ると跡として赤みが続くこともあります。

2つ目のタイプは、毛細血管の拡張による赤みです。肌の表面近くにある毛細血管が広がることで、血液の色が透けて赤く見えるタイプです。温度変化やアルコール、香辛料などの刺激で一時的に血管が拡張することもあれば、酒さなどの皮膚疾患によって慢性的に血管が拡張していることもあります。

3つ目のタイプは、バリア機能の低下による赤みです。肌のバリア機能が弱まると、外部刺激に敏感になり、少しの刺激でも赤くなりやすくなります。乾燥肌や敏感肌の方に多く見られるタイプで、化粧品や温度変化など、さまざまな刺激に反応して赤みが出ます。

これらの原因は単独で起こることもあれば、複数が重なっていることもあります。例えば、バリア機能が低下している肌は炎症を起こしやすく、炎症による赤みとバリア機能低下による赤みが同時に現れることもあります。

自分の赤みがどのタイプに当てはまるかを知ることで、効果的な対策を立てることができます。まずはそれぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

肌の赤みの原因は、炎症、毛細血管の拡張、バリア機能の低下という3つのタイプに分類されます。

まずは、最も一般的な原因である炎症や刺激による赤みについて詳しく解説します。

炎症や刺激が原因の赤み

炎症や刺激が原因の赤みは、肌にダメージが加わることで起こり、ニキビや肌荒れ、かぶれなどが代表的な例です。

炎症による赤みは、肌の赤みの中で最も多く見られるタイプです。肌が何らかのダメージを受けると、体はその部分を修復しようとして血液を集めます。この反応が赤みとなって目に見える形で現れるのです。

ニキビによる赤み

ニキビは、炎症による赤みの代表的な原因です。ニキビができる過程と、それに伴う赤みについて理解しておきましょう。

ニキビは、毛穴に皮脂や古い角質が詰まることから始まります。この段階では白ニキビや黒ニキビと呼ばれ、まだ炎症は起きていません。しかし、詰まった毛穴の中でアクネ菌が繁殖すると、炎症が起こり、赤く腫れたニキビになります。これが赤ニキビです。

赤ニキビは、炎症によって周囲の組織にもダメージを与えます。炎症が強いほど、また炎症が長く続くほど、ダメージは大きくなります。炎症がひどい場合は、膿を持った黄ニキビに進行することもあります。

ニキビが治った後も、赤みが残ることがあります。これはニキビ跡の一種で、炎症後紅斑と呼ばれます。炎症によって毛細血管が拡張したり、新しく血管が作られたりすることで、赤みが残るのです。この赤みは、時間とともに薄くなっていくことが多いですが、数ヶ月から1年以上かかることもあります。

ニキビを潰したり、触ったりすると、炎症が悪化して赤みがひどくなります。また、ニキビ跡として残りやすくなるため、ニキビは触らないことが基本です。

肌荒れ・かぶれによる赤み

肌荒れやかぶれも、炎症による赤みの原因となります。さまざまな要因で肌が荒れると、炎症反応として赤みが現れます。

乾燥による肌荒れは、よく見られる原因のひとつです。肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部刺激に対して炎症を起こしやすくなります。乾燥した肌は、少しの摩擦や化粧品の成分にも反応して赤くなることがあります。

摩擦による刺激も肌荒れの原因になります。洗顔時にゴシゴシこする、タオルで強く拭く、マスクの摩擦などによって肌が刺激を受けると、炎症が起きて赤くなります。特にマスク生活が続く中で、マスクが当たる部分に赤みや肌荒れが出る方が増えています。

かぶれ(接触性皮膚炎)は、特定の物質に触れることで起こるアレルギー反応です。化粧品、金属、植物、洗剤などが原因になることがあります。かぶれを起こすと、触れた部分が赤くなり、かゆみや腫れを伴うことが多いです。原因となる物質に触れるたびに症状が出るため、原因を特定して避けることが重要です。

日焼けも炎症による赤みの一種です。紫外線によって肌がダメージを受けると、炎症反応として赤みが現れます。軽い日焼けであれば数日で赤みは引きますが、強い日焼けの場合はヒリヒリとした痛みや皮むけを伴い、回復に時間がかかります。

炎症や刺激による赤みは、ニキビ、肌荒れ、かぶれ、日焼けなど、肌がダメージを受けることで起こります。

次に、毛細血管の拡張が原因となる赤みについて見ていきましょう。

毛細血管の拡張が原因の赤み

毛細血管の拡張が原因の赤みは、肌の表面近くの血管が広がることで、血液の色が透けて見える状態です。

肌の表面には、無数の毛細血管が張り巡らされています。通常、これらの血管は肌の奥にあるため目立ちませんが、血管が拡張すると血液の量が増え、肌の上から赤く見えるようになります。このタイプの赤みは、頬や鼻、あごなどに現れやすいのが特徴です。

温度変化や刺激による血管拡張

毛細血管は、さまざまな刺激によって拡張します。一時的な血管拡張は誰にでも起こりうるものですが、頻繁に繰り返すと血管が拡張したまま戻りにくくなることがあります。

温度変化は、血管拡張を引き起こす代表的な要因です。寒い屋外から暖かい室内に入ったときに顔が赤くなるのは、急激な温度変化によって血管が拡張するためです。また、熱いお風呂やサウナに入ったとき、運動をしたときなども血管が拡張して赤くなります。

アルコールを摂取すると、血管が拡張して顔が赤くなります。これはアルコールの血管拡張作用によるもので、お酒を飲むと顔が赤くなりやすい方は、アルコールの分解能力と関係しています。また、アルコールを長期間にわたって過剰に摂取すると、毛細血管が恒常的に拡張して赤みが定着することがあります。

香辛料や熱い飲食物も血管を拡張させます。辛いものを食べると顔が赤くなるのは、カプサイシンなどの成分が血管を拡張させるためです。熱いスープやコーヒーなども、飲んだときに一時的に顔が赤くなることがあります。

ストレスや緊張も血管に影響を与えます。緊張したときに顔が赤くなるのは、自律神経の働きによって血管が拡張するためです。慢性的なストレスは、血管の調節機能に影響を与え、赤みが出やすい状態を作ることがあります。

これらの刺激を繰り返し受けていると、毛細血管が拡張と収縮を繰り返すうちに、血管の壁が弱くなって拡張したまま戻りにくくなることがあります。

酒さによる慢性的な赤み

酒さ(しゅさ)は、顔に慢性的な赤みが続く皮膚疾患で、毛細血管の拡張が主な原因とされています。

酒さは、30代から50代の女性に多く見られますが、男性にも発症します。初期症状としては、顔の中央部(頬、鼻、あご、額)に一過性の赤みが出現し、その後、赤みが持続するようになります。進行すると、毛細血管が肌表面に浮き出て見える毛細血管拡張症の状態になることもあります。

酒さの正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、毛細血管の異常、免疫反応の異常、皮膚に常在するデモデックス(ニキビダニ)の関与などが考えられています。また、遺伝的な要因も関係しているとされています。

酒さを悪化させる要因としては、紫外線、温度変化、アルコール、香辛料、ストレス、運動、熱い入浴などが知られています。これらの要因を避けることで、症状の悪化を防ぐことができます。

酒さはニキビと間違われることもありますが、治療法が異なるため、正確な診断を受けることが重要です。酒さの疑いがある場合は、皮膚科を受診して適切な治療を受けましょう。

毛細血管の拡張による赤みは、温度変化やアルコールなどの刺激で一時的に起こることもあれば、酒さのように慢性的に続くこともあります。

続いて、バリア機能の低下が原因となる赤みについて解説します。

バリア機能の低下が原因の赤み

バリア機能の低下が原因の赤みは、肌の防御力が弱まることで外部刺激に敏感に反応し、赤くなりやすい状態です。

肌の最も外側にある角質層は、外部刺激から肌を守るバリアの役割を果たしています。このバリア機能が低下すると、通常であれば問題にならないような刺激にも肌が反応し、赤みが出やすくなります。

バリア機能は、角質細胞と、その間を埋める細胞間脂質(セラミドなど)によって構成されています。これらがレンガとモルタルのように整然と並ぶことで、外部からの刺激をブロックし、肌内部の水分を保持しています。しかし、さまざまな要因でこの構造が乱れると、バリア機能が低下します。

乾燥はバリア機能を低下させる最も一般的な原因です。肌が乾燥すると、角質層の水分が失われ、細胞間脂質の構造も乱れます。その結果、外部刺激が肌の奥に入り込みやすくなり、炎症や赤みを引き起こします。

間違ったスキンケアもバリア機能を低下させます。洗浄力の強い洗顔料で洗いすぎる、ゴシゴシこすって洗う、ピーリングを頻繁に行うなどの行為は、必要な皮脂や角質を取りすぎて、バリア機能を弱めてしまいます。

紫外線ダメージもバリア機能に影響を与えます。紫外線は肌の表面だけでなく、深部にもダメージを与え、肌の構造を乱します。長年にわたって紫外線を浴び続けると、肌が薄くなり、バリア機能が低下しやすくなります。

加齢によってもバリア機能は低下します。年齢を重ねると、肌の水分量や皮脂量が減少し、ターンオーバーのサイクルも遅くなります。その結果、健康な角質層が作られにくくなり、バリア機能が弱まります。

アトピー性皮膚炎の方は、もともとバリア機能が弱い傾向があります。セラミドなどの細胞間脂質が少なく、肌が乾燥しやすいため、外部刺激に敏感に反応して赤みやかゆみが出やすくなっています。

バリア機能が低下した肌は、化粧品の成分、温度変化、摩擦、花粉やほこりなど、さまざまな刺激に反応して赤くなります。洗顔後にヒリヒリする、化粧水がしみる、季節の変わり目に肌が荒れるといった症状がある場合は、バリア機能の低下が原因である可能性があります。

バリア機能の低下による赤みは、肌の防御力が弱まり、外部刺激に敏感に反応しやすくなることで起こります。

では、自分の赤みがどのタイプなのかを見分ける方法について確認しましょう。

肌の赤みの原因を見分けるセルフチェック

肌の赤みの原因を見分けるには、赤みの出方、部位、伴う症状などを観察することがポイントです。

自分の赤みがどのタイプに当てはまるかを知ることで、適切な対策を立てることができます。以下のチェックポイントを参考に、自分の赤みの原因を探ってみてください。

赤みがいつ、どのような状況で出るかを観察しましょう。食事の後、入浴後、運動後など特定のタイミングで赤くなる場合は、毛細血管の拡張が原因である可能性が高いです。一方、特定のタイミングに関係なく常に赤みがある場合は、慢性的な炎症やバリア機能の低下が原因かもしれません。

赤みが出る部位を確認しましょう。頬や鼻の中央部に赤みが出やすい場合は、毛細血管の拡張や酒さの可能性があります。特定の場所に限定して赤みが出る場合は、その場所で何か刺激を受けている可能性があります。例えば、マスクが当たる部分だけ赤い場合は、摩擦による炎症が考えられます。

赤みに伴う症状を確認しましょう。かゆみを伴う場合は、炎症やアレルギー反応、バリア機能の低下が原因である可能性があります。ヒリヒリする痛みを伴う場合は、炎症が起きているサインです。ニキビのような吹き出物を伴う場合は、ニキビによる炎症や、酒さに伴うニキビ様の症状かもしれません。

赤みの見た目を確認しましょう。赤みの中に細い血管が見える場合は、毛細血管の拡張が原因です。赤みがまだらで、境界がはっきりしない場合は、炎症やバリア機能低下による赤みの可能性があります。赤みが盛り上がっていたり、皮膚がガサガサしていたりする場合は、湿疹や皮膚炎の可能性があります。

以下のチェックリストを参考に、自分の赤みのタイプを確認してみてください。

炎症・刺激タイプの特徴として、ニキビや吹き出物ができている、特定の化粧品を使った後に赤くなる、日焼け後に赤みが出た、かゆみや痛みを伴う、赤みが一時的で数日で治まることが多いといった点が挙げられます。

毛細血管拡張タイプの特徴として、頬や鼻が常に赤い、寒暖差で顔が赤くなる、お酒を飲むと顔が赤くなりやすい、辛いものを食べると赤くなる、赤みの中に細い血管が見えることがあるといった点が挙げられます。

バリア機能低下タイプの特徴として、肌が乾燥しやすい、洗顔後にヒリヒリする、化粧水がしみることがある、季節の変わり目に肌が荒れる、敏感肌だと感じるといった点が挙げられます。

複数のタイプに当てはまる場合は、複合的な原因で赤みが出ている可能性があります。その場合は、それぞれの原因に対応したケアを組み合わせる必要があります。

肌の赤みの原因は、赤みの出るタイミング、部位、伴う症状、見た目などから判断することができます。

最後に、原因別の対処法について簡単にご紹介します。

原因別の肌の赤みへの対処法

肌の赤みへの対処法は原因によって異なり、炎症には抗炎症ケア、血管拡張には刺激を避けること、バリア機能低下には保湿と保護が基本となります。

赤みの原因が分かったら、それに合わせた対策を行いましょう。原因別の基本的な対処法をご紹介します。

炎症や刺激が原因の赤みには、まず炎症の原因を取り除くことが大切です。ニキビの場合は、適切なスキンケアで毛穴詰まりを防ぎ、炎症を悪化させないようにしましょう。肌荒れやかぶれの場合は、原因となっている刺激を避け、肌を休ませることが必要です。グリチルリチン酸ジカリウムやアラントインなど、抗炎症作用のある成分が配合された化粧品を使用すると、炎症を抑える効果が期待できます。炎症がひどい場合は、皮膚科で適切な治療を受けることをおすすめします。

毛細血管の拡張が原因の赤みには、血管を拡張させる刺激を避けることが基本です。急激な温度変化を避ける、アルコールや香辛料の摂取を控える、ストレスを管理するなどの対策が効果的です。すでに拡張してしまった毛細血管に対しては、セルフケアでの改善は難しいため、レーザー治療や光治療など、皮膚科での治療が必要になることがあります。酒さの場合は、専門的な治療が必要ですので、皮膚科を受診してください。

バリア機能の低下が原因の赤みには、バリア機能を回復させるケアが効果的です。保湿をしっかり行い、肌に十分な潤いを与えましょう。セラミドやヒアルロン酸など、バリア機能をサポートする成分が配合された化粧品を選ぶとよいでしょう。また、肌への刺激を最小限に抑えることも重要です。洗浄力の強い洗顔料を避ける、こすらずに優しく洗う、低刺激性の化粧品を使用するなど、肌に負担をかけないスキンケアを心がけてください。

どのタイプの赤みであっても、紫外線対策は欠かせません。紫外線は炎症を悪化させ、毛細血管を拡張させ、バリア機能を低下させる原因となります。日焼け止めを塗り、帽子や日傘で紫外線を防ぎましょう。

セルフケアで改善しない場合や、症状がひどい場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。赤みの原因を正確に診断してもらい、適切な治療を受けることで、より効果的に赤みを改善することができます。

原因別の対処法として、炎症には抗炎症ケア、血管拡張には刺激の回避、バリア機能低下には保湿と保護を中心としたケアが効果的です。

肌の赤みの原因はさまざまですが、自分の赤みのタイプを理解し、適切なケアを行うことで改善が期待できます。気になる症状がある場合は、自己判断せずに皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。